現在の介護保険制度では、介護事業者が介護給付金を受け取るのは、サービスをおこなってから二ヶ月ほど後ということになります。この間の従業員への支払いなどの運営費は、当然の事ながら自費で賄う必要があります。資金に余裕のない中小事業者の場合、この負担は大きくのしかかることになるでしょう。そんな時に有効な手段が介護給付金のファクタリングです。
介護報酬債権を譲渡することにより、素早く資金を調達することが可能になります。これがファクタリングです。事業者により違いはありますが、一週間ていどの短期間で資金を手に入れることも可能です。この制度は新規開設した事業所でも利用できるために、このような事業所でとくに有効だと言えるでしょう。
ファクタリングを利用することにより、開設して二ヶ月後まで収入がない、という現行制度の問題点をカバーすることが可能になります。介護給付金のファクタリングは、貸し倒れになる可能性がほぼないため、金融機関としても安心できる投資先だと言えます。そのため、審査は厳しくありません。また、この制度を利用するにあたっては、担保や連帯保証人なども不要です。
これは国民健康保険団体連合会への売掛債権自体が担保のような役割をするためです。ファクタリングは負債という扱いにはなりません。帳簿の上でも売掛金の入金という扱いになります。このことは、貸借対照表をよくすることにつながります。
借り入れ金が少ないために、銀行などからの融資枠拡大も期待できるでしょう。